[ブラジル]川崎F U-18出身の甲斐翔大も所属。元セレソンが率いる育成重視型のクラブ

川崎フロンターレの下部組織出身で、今年1月にブラジルへ渡った甲斐翔大選手の挑戦が日本経済新聞で記事になっています。

甲斐選手は川崎フロンターレU-18出身。「ダノンネーションズカップ 2015 in JAPAN」ではMVP、得点王、大会優秀選手と、個人賞を総なめにして、チーム(川崎フロンターレU-12)の優勝に貢献しました。2017年にはU-14日本選抜として、中国遠征にも参加しています。

ペスカドーラ町田などで活躍した甲斐修侍氏を父に持ち、フットサルのプレー経験もあるようです。

そんな甲斐選手がブラジルに渡ってプレーしているのが、元ブラジル代表DFエジミウソン氏が代表を務めるFC SKA BRASILです。

甲斐選手の挑戦については、上記リンクの記事をご覧ください(閲覧には会員登録が必要)。このブログでは、甲斐選手がブラジルでプレーするクラブについて紹介したいと思います。

王国ブラジルで挑むプロの道 17歳のMF甲斐(日経新聞 2020年5月20日)

元セレソン、エジミウソン氏がクラブを設立

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エジミウソンはサンパウロ、リヨン、バルセロナなど各国のビッグクラブを渡り歩き、ブラジル代表としても40試合に出場したセンターバック。UEFAチャンピオンズリーグとFIFAワールドカップを制した、数少ない選手のひとりでした。

2012年に引退後は、現役時代に立ち上げたエジミウソン財団(http://www.fundacaoedmilson.org.br)の活動を通じて、子どもたちの成長をサポートする活動を続けてきました。そして2019年6月、日本のスカイライトコンサルティング株式会社とともに会社を設立し、「FC SKA BRASIL」です(日本ではFCスカイ ブラジルと呼ばれています)を創設しました。

クラブはサンパウロ州サンタナ・デ・パルナイーバ市を拠点として、選手は合宿生活を送りながらテレ・サンターナCFAでトレーニングを積みます。

また、同市をホームタウンとするオサスコFC(サンパウロ州2部所属)と10年間の提携契約を結び、チームがU-23サンパウロ州選手権に出場することが可能となりました。

リーグは4月18日、19日に開幕が予定されていましたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で延期となっています。

エジミウソン氏は巻誠一郎氏との対談で、育成について次のように持論を語っています。

「一番は人間形成です。実体験を通じてわかったのは、ただサッカーが上手なだけでは、世界のトップレベルに到達することはできないということです。ブラジルにもいますが、とてつもない才能があるのに、怠け者で努力をしない結果、サッカー以外のことに意識が向いてしまい、ルートから外れてしまう選手がいます。これは非常にもったいないことです。たとえサッカー選手になれなかったとしても、社会に出たときに恥ずかしくないように、目標に向かって自分の人生を進んでいくことのできる人間になってほしい。」

出典:巻誠一郎がブラジルのレジェンドから学ぶ「多様なセカンドキャリア」(2019年9月10日 web Sportiva)

甲斐選手が所属するFC SKA BRASILが参戦するU-23サンパウロ州選手権はMyCujooでの配信が予定されています。甲斐選手のプレーはもちろん、彼のプレーを通じて、このクラブがどのような人材を送り出すかについても注目したいと思います。

[ブラジル]グレミオとインテルナシオナル、州政府が新方針も活動続行を判断

下記のツイートによると、5日からトレーニングを再開させたグレミオとインテルナシオナルに対して、リオ・グランデ・ド・スル州の知事、エドゥアルド・レイチ氏はトレーニングは再び禁止されるということと、州選手権再開は難しいという見解を示したとのことです。

記事によると、新型コロナウイルス感染拡大防止策について、州政府は10日(日)に新たな方針を示すこととなり、その指示や各種制限は週明け月曜日(11日)から効力を発揮します。

リオ・グランデ・ド・スル州政府は、州内を地域ごとに区切って危険度をランクづけしています。危険度の高い順に黒→赤→オレンジ→黄色となり、最も危険度の高い黒はロックダウンです。

両クラブがあるポルトアレグレは現時点でオレンジとあっており、オレンジはスポーツクラブの活動が制限されるとのこと。両クラブはひとまず11日のトレーニングを中止すると発表しました。

そして迎えた11日、10日に州から出された方針を受けてクラブ内で検討した結果、両クラブともにその日の午後からトレーニングを再開させました。危険度はオレンジで変わらなかったものの、制限の内容を精査した結果、トレーニングするのは問題ないという結論に達したようです。

両クラブは下記の通り、SNSを通じてトレーニングの模様を発信しています。

[ブラジル]グレミオが8.5トンの食糧は近隣コミュニティーに寄付

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グレミオは11日、8.5トンにおよぶ食糧を近隣のコミュニティーに寄付したことを明らかにしました。Twitterでは食糧を詰め込んだチームのバスの写真を紹介しています。

マスク販売によって得た利益で購入された食糧は、ウマイター、ファラポス、ナヴェガンチスといった地域の支援組織に送られました。担当者によると、これらの地域には「支援が必要な約1,200家族がいる」のだそうです。

新型コロナウイルスの感染拡大が止まらないブラジル全土でシーズンが中断。選手、スタッフへのサラリー減額というニュースも聞くことも珍しくありません。

クラブの運転資金を少しでも確保したい時期にも関わらず、困っている市民を助けることを優先させるのは素晴らしい行いです。同時に、この国の貧困問題があるがゆえの行いであることも忘れてはなりません。

[ブラジル]ボタフォゴ、本田圭佑が3月分の給与返済を申し出る

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ボタフォゴに所属する本田圭佑選手が新型コロナウイルスの影響で活動休止を余儀なくされ、財政的にも逼迫しているクラブに対して、3月分のサラリー返上をクラブに申し出ていたことがわかりました。

この申し出は、かつてはクラブの会長を務め、現在のクラブ幹部のひとりであるカルロス・アウグスト・モンテネグロ氏によって明らかになりました。ジャーナリスト、ジョルジ・ニコラ氏(@jorgenicola)のYouTubeチャンネルに出演したモンテネグロ氏は、次のようにコメントしています。

「”私は3月分のサラリーを受け取らないつもりだ。クラブが(財政的に)厳しい状況にあることを知っているからです”と彼は言った。彼は日本に住む家族と離れて、ここブラジルで暮らしています。彼の素晴らしい振る舞いは模範的です」

クラブはこの申し出を受けることはなく、「選手へのサラリー削減は5月分も起こらない」と、モンテネグロ氏はgroboesporteの取材に答えています。

本田選手は4月27日、自身のTwitterで”経営者が直ぐにでも年俸の高い選手から順に給与カットのお願いしにいくべき。誠意を持って話せば多くの選手は理解を示すはず。じゃないと潰れるチームが増えて結果的にファンが悲しむことになる”とツイートしており、今回は自らアクションを起こした形となりました。

クラブに対する本田選手の想い、選手たちに対するクラブの想い。この両方が実り、一日でも早く正常化することを祈るばかりです。

参照記事:Montenegro afirma que Honda abriu mão do salário de março em razão da pandemia(2020年5月10日 globoesporte)