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ブラジル全国選手権、MVPは生まれ変わったジョーが受賞

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「プロサッカー選手として、今日からぼくは変わるんだ」

今シーズン開幕直後、サンパウロ州選手権でのパルメイラスとのクラシコ前夜のことだった。コリンチャンスのFWジョーはこう言って、妻のクラウジアさんに自身の決意を明かしたという。

翌日、ベンチスタートとなったジョーは0−0で迎えた85分にピッチへ送り出される。試合の均衡が破れたのはそのわずか2分後、スペースに飛び出したジョーが飛び出してきたGKより一瞬早くボールに追いつき、左足でゴールに流し込んだのだ。本拠地アレーナ・コリンチャンスでサポーターの前で決めたこのゴールが文字通り、ジョーのスペクタルなシーズンの始まりとなった。

6ゴールを挙げて州選手権優勝に貢献すると、ブラジル全国選手権では18ゴール。エンリケ・ドウラード(フルミネンセ)とともにリーグ得点王に輝いた彼は、今シーズンのMVPに選出されたのである。

★★★

ジョーがプロデビューを飾ったのは2003年、まだ16歳の時だった。3シーズンでブラジル全国選手権83試合出場13ゴールの成績を残すと、05年にはロシアのCSKAモスクワに移籍する。ここでも3シーズンで78試合出場44ゴールと期待に応えると、ついにビッグクラブの目に留まる。

順風満帆にキャリアを積み重ねているように見えたが、ジョーの苦難はここから始まった。移籍したマンチェスター・シティでは定位置を確保することはできず、エバートン、ガラタサライへローンに出される。彼の居場所はマンCにはなかった。そして11年7月、6シーズンの欧州挑戦にピリオドを打ち、インテルナシオナルへの移籍を決めたのである。

復活の兆しが見えたのは、シーズン途中にアトレチコ・ミネイロへ移籍した2012年。ブラジル全国選手権ではキャリアハイとなる10ゴールを挙げ、翌年には負傷したレアンドロ・ダミアン(インテルナシオナル)の代役としてブラジル代表に追加招集された。コンフェデレーションカップの日本戦では代表初ゴールを決めている。14年にはブラジルワールドカップにも出場した。

しかしワールドカップ後は徐々に出場機会を失い、15年には再び国外へ。アルシャバブ(UAE)、江蘇蘇寧(中国)とアジアのクラブを渡り歩いた末、今年は12シーズンぶりに古巣への復帰を果たした。

大きな期待を背負っての古巣復帰だったのかと言えば、そうではないことは先述したクラシコでベンチスタートだったことでも明らか。パルメイラス戦でのゴールはジョーにとって、大きな転機となったのではないか。

「サポーターに助けられながら良いシーズンを送ることができて幸せだ。ぼくを信じてくれた全ての人に感謝したい。そしてこの賞を仲間たちに捧げたい。彼らがいなければ成し遂げることはできなかった」

参照:Atacante Jô é eleito craque do Brasileiro

授賞式では周囲へ感謝の言葉を述べたジョー。これまで幾度も苦しい立場に立たされながら立ち上がってきた。来シーズンはこの好調を止めることなく、さらなる飛躍を目指したい。